令和7年10月3日 料金ページを更新しました

決算月はどう決めるべきか

〇個人事業主の場合は暦年締め(1~12月)、3月15日確定申告ですが、法人は決算月を自由に決められます。そして確定申告は決算日の翌日から2ヶ月以内(通常は決算の翌々月に申告)となります。

法人の決算月を決める要素として当方の見解ですが、指標としましては

➀申告月は事業としてもっとも閑散な月を選ぶこと … この月が忙しいと決算・申告作業がちゃんと行えず、最悪期限内申告を逃すこととなり大変な不利益が生じます

➁決算月もある程度時間に余裕がある月を選ぶこと … 直近の経営成績等を勘案したうえで決算の準備のほか、消費税の届出の必要性などの検討のために重要な月です

➂決算月の翌月(申告月の前月)も余裕を持たせること … これは大きな規模であればあるほど意識していただくべきで、早期申告のために大切な要素と言えるでしょう

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●決算月関係で避けるべき行為3選

➀繁忙期を決算月や申告月にする … 前述の通り。もちろん事業は不変ではありませんので意識してそうなるわけではないかも知れませんが、懸念がある月は避けるべきでしょう。

➁特定のイベント月を避ける … 後述します。➀と似たような理由となりますが、こちらは各々環境によるものです。

➂決算月や申告月に休暇期間を被らせる … 前述の通りこの2つの月は特に重要です。閑散期だからと長期休暇をあてますと当年の締めだけでなく、次年度の計画的経営にも繋がりません。

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★ ➁について 決算で避けるべき月(特定のイベントがあるような月)

A 11月決算(1月申告) … 決算月から申告月にかけて年末年始を挟むことと、また12月は年末調整・1月は法定調書など作業と被ります。税理士依頼時・未依頼に関わらず、とても落ち着いて完結し辛い決算月と考えられます。

B 12月決算(2月申告) … 個人事業主時代の継続観点や暦年で綺麗なためで設定しがちですが、決算月後に年末年始の慌ただしさ・休暇期間となります。特に税理士依頼時は2月は税理士側で月内通じて最繁忙ですので要注意です。

C  1月決算(3月申告) … 2ヶ月後の申告月は個人確定申告月です。税理士事務所依頼時は業界が12月~3月15日までは繁忙期ですので、関わり方にもよりますがサポートが一般的には鈍いため避けた方が健全かも知れません。

D  2月決算(4月申告) … こちらも税理士事務所依頼時に留意すべき月で、2・3月を挟んでいますので、決算月のサポートが弱まる可能性が考えられる月となります。申告月の4月も新年度となりますのでさほど安心ではありません。

E  3月決算(5月申告) … 法人は昔から3月決算が多い部分や個人確定申告月なため、税理士依頼時に満足な対策を受けれない危険性があります。申告月の5月も祝日関係で若干稼働日が少ないという部分も気を付けるべき点です。

特定の方
・就学児童育児世帯 … 6、8月決算 6月→申告月が夏休み期間直撃、8月→決算月が夏休み期間直撃 間の7月は申告が9月ですのでまだ6・8月よりは穏やかとも言えます。

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こう見ますと4~10月(家庭環境により6月、8月は留意)決算月が、比較的決算月としては望ましいと考えられます。
もちろん事業ごと様々な事情がございますからひとつの考え方です。
決算月は後からでも変えることは可能ながら、事業の状況と税理士依頼の有無も含めて、よく検討して定めていきましょう。

※決定前に税理士によく相談なされることをオススメします。