令和7年8月1日 3周年となりました

決算月はどう決めるべきか

個人事業主の場合は暦年締め(1~12月)、3月15日確定申告ですが、法人は決算月を自由に決められて、確定申告はその2ヶ月以内(通常は決算の翌々月に申告)となります。

法人の決算月を決める要素として当方の見解ですが、
➀申告月は事業としてもっとも閑散な月を選ぶこと … この月が忙しいと決算・申告作業がちゃんとできず、最悪期限内申告を逃すこととなります
➁決算月もある程度時間に余裕がある月を選ぶこと … 直近の経営成績等を勘案したうえで決算対策ほか、消費税の届出などの検討のため当然重要な月です
➂決算月の翌月(申告月の前月)も余裕を持たせること … これは大きな規模であればあるほど意識して、早期申告のために備える大切な要素と言えます

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避けるべき行為3点
➀繁忙期を決算月や申告月にする … 前述の通り。もちろん事業は不変ではありませんので意識してそうなるわけではないかも知れませんが、懸念がある月は避けるべきでしょう。
➁特定のイベント月を避ける … 後述します。➀と似たような理由となりますが、こちらは各々環境によるものです。
➂決算月や申告月に休暇期間を被らせる … 前述の通り特にこの2つの月は重要です。特に閑散だからといって自主的に長期休暇にをあてますと当年の締めだけでなく、次年度の良い計画にも繋がってきません。

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➁について決算で避けるべき月
A 12月決算 … 年末年始の慌ただしさ・休暇か期間中におとずれますので、ついつい個人事業主時代の継続で設定しがちですが、税理士依頼時・依頼しない場合に関わらず、安定した決定ではないと言えます。
B 11月決算 … 年末年始を挟むことと、税理士事務所業界で繁忙期の12・1月が含まれた期間ですので、税理士依頼時・依頼しない場合に関わらず、慌ただしい決算となりがちです。  

C  1月決算 … 2ヶ月後の申告月は確定申告シーズンです。税理士事務所依頼時は業界が12月~3月15日までは繁忙期ですので、関わり方にもよりますがサポートがどうしても弱くなる期間ですので避けた方が健全です。
D  2月決算 … こちらも税理士事務所依頼時に留意すべき月で、2・3月を挟んでいますので、決算月のサポートが弱まる可能性が考えられる月となります。申告月の4月自体はおおむね良好です。
E  3月決算 … 法人は昔から3月決算が多いという部分から税理士依頼時は3月に満足な対策がとれない危険性があります。また申告月の5月はゴールデンウィークで若干稼働日が少ないという部分も要注意です。

特定の方
・就学児童育児世帯 … 6、8月決算 6月→申告月が夏休み期間直撃、8月→決算月が夏休み期間直撃 間の7月は申告が9月ですのでまだ6・8月よりは穏やかとも言えます。

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こう見ますと4、5、7、9、10月決算辺りが比較的決算月としては望ましいと考えられます。もちろん事業ごと様々な事情がございますからひとつの考え方です。
決算月は後からでも変えることは可能であすが、事業の状況と税理士依頼の有無も含めて、よく検討して定めていきましょう。